わが家主さまのミミは近所のパトロールを欠かさないとても親分肌でした。
そんなミミを慕って、よく彼の後にくっついてやってきて居ついてしまう仲間も多くいました。
ナナはそんな居ついた仲間の一人。
なかなか人を信用せず、触らせず、とにかく視界にミミが入っていなくてはならない用心深く臆病な、でも食欲は旺盛な女の子でした。
少しでもミミが見えなくなると狼狽えて隅っこの暗いところに隠れて様子を見ているような用心深さ、臆病さを持っていましたが、一度家の中に入ったら以後開け放たれたドアの近くに行っても決して外に出ようとはしませんでした。
居ついて数年が経つ頃にはミミよりも暖かい場所や居心地のいい場所に居座り、いつも食事や撫でてもらう事を要求するようになり、家族で「あんないつも隠れてたのにねえ」とその変わりように驚き、喜んでいました。
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